暇な大学生の映画備忘録

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ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019)

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あらすじ

19世紀、アメリカ、マサチューセッツ州ボストン。マーチ家の四姉妹メグ、ジョー、ベス、エイミー。情熱家で、自分を曲げられないため周りとぶつかってばかりの次女ジョー(シアーシャ・ローナン)は、小説家を目指し、執筆に励む日々。自分とは正反対の控えめで美しい姉メグ(エマ・ワトソン)が大好きで、病弱な妹ベス(エリザ・スカレン)を我が子のように溺愛するが、オシャレにしか興味がない美人の妹エイミー(フローレンス・ピュー)とはケンカが絶えない。

 

感想

始めにわっておくと映画館に行く朝に一時間半程しか寝れなくて眠気と頭痛に襲われながら鑑賞してたので小学生並みのことしか書けないかなと思います。以下ネタバレを含むので未見の方は読まないでください。

本作は4姉妹のうちのジョーをメインに描いて彼ますが、彼女の考え方の根底には彼女の姉妹達の生き方が存在しています。長女メグ、10の頃から社交界に出ていて煌びやかな世界を知っているがために南北戦争が始まり、女優としての夢を諦め結婚をし、貧しい生活に耐えられなくなっていました。三女ベス、幼いころから病弱で10代の頃猩紅熱にかかります。感染から7年後に亡くなります。幼い頃からピアノが得意でこのことをきっかけに近所の富豪ローレンス氏と交友関係を持つようになります。4女エイミー、彼女には美術の才能がありました。ベスが猩紅熱に感染した時、家族で唯一免疫がないことを理由に叔母の家に預けられます。この叔母に気に入られ一緒にヨーロッパへと向かいそこで美術を学ぶことになります。ヨーロッパでローリーと再会し亡くなったベスの元へと帰る直前に結婚します。次女ジョー、性格は短気でその場の感情でフリッツとの関係を絶つところから映画は始まります。フリッツとの口論とベスの体調が良くないことを理由にニューヨークでの執筆作業を一旦中断して故郷に戻ります。故郷には7年前メグ、ベス、エイミー、ローリーと過ごしだ幸せな日々の面影が残っていました。ベスの死、エイミーとローリーの結婚、メグの貧しくても結婚したことは幸せであったというを通して寂しさに悶え苦しむようになり結婚を決意します。

南北戦争当時はまだ女性は自分で稼いで生計を立てることはできないと考えられており、裕福な男性と結婚することが女性の人生の終着点だと考えられていました。時代は違えど人生の在り方は周囲の評価によって決められるものではなく、自信で生み出していくことの素晴らしさを描いてるんかなと思います。

暖色で描かれる7年前と寒色で描かれる現在との対比が印象的でした。ただもう少し主張が激しくてもよかったかなと思います。ジョーが苦悩するシーンがいくつかありますがその直後に姉妹の幸せなシーンが入るのでストーリーの起伏が平坦になっているんかなと思いましたがたぶん私の頭が足りなかったんでしょう。姉妹の描き方は好きだったけどハッピーエンドに対していまいち感動できませんでした。コンディションを整えてもう一回観させてください。

 

★★★★★★★☆☆☆

 

監督

グレタ・ガーウィグ
脚本

グレタ・ガーウィグ
原作

ルイーザ・メイ・オルコット
若草物語
製作

エイミー・パスカル
アーノン・ミルチャン
デニス・ディ・ノヴィ
ロビン・スウィコード
出演者

シアーシャ・ローナン
ティモシー・シャラメ
フローレンス・ピュー
エリザ・スカンレン
エマ・ワトソン
ローラ・ダーン
メリル・ストリープ
音楽

アレクサンドル・デスプラ
撮影

ヨリック・ル・ソー
編集 ニック・ヒューイ

 

 

 

 

ヒックとドラゴン 聖地への冒険(2019)

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あらすじ

ドラゴンと人間たちが共存の道を選び、平和になったバーク島。だがドラゴンが増え続けたことで、島に納まりきらなくなってしまう。亡き父の跡を継いで若きリーダーに成長したヒックは、ドラゴンたちと共に、新天地を目指して島を旅立つ決意をする。

 

感想

ドラゴンは人間の所有物なのか(1作目のラストでペットと言ってて疑問に感じました)に対する答えを示した3作目だと思います。以下ネタバレを含むので未見の方は注意してください。グリメルの行動が前作のドラゴと大差ないこと、最後のトゥースとの別れは想像できてしまうことが要因となってあまり新鮮さはなかったです。ただここまで来るともう新鮮さなんて求めず愛だけで観てるのでそこまで気にならなかったです。成長しすぎたが故にグリメルを甘くみたことが原因でバークに住むドラゴンが危機に陥ります。(これも2にそっくりですね)ただ、このグリメルは敵役として取り敢えず出しておきたかっただけでこの映画で描きたかったのはタイトルにもあるドラゴンの聖地だと思います。トゥースが自分と同じ種族ナイト・フューリーであるライトと出会うことでヒックもトゥースとこのまま暮らすべきかどうか悩みます。結果としては想像の通りヒックはトゥースと別れるのですがこの事を通して人間とドラゴンは共存ではなくお互いに住むべき場所があるということを描きたかったのだと思います。もう続編が作られることがないだろうと思うと悲しいですが今までの2作であった問題を解決し綺麗に終わりにはこれで良かったんかなと思います。シリーズを通してヒックが目を背けていた現実に直面して成長していく姿、そして何と言ってもトゥースの可愛らしさが心に残りました。必ずしもハッピーエンドとは言えないところがヒックとドラゴンの魅力だと思います。

1作目でヒックがトゥースに触れるシーンと3作目のヒックがトゥースから手を離すシーンの対比は分かっててもちょっと感動的です。それから3Dアニメーションの技術はこの10年で本当に進化しましたね。人間やドラゴン以外はちょっとデフォルメかかってますが殆ど実写です。

 

★★★★★★★★☆☆

 

監督

ディーン・デュボア
脚本

ディーン・デュボア
原作

クレシッダ・コーウェル
製作

ボニー・アーノルド
ブラッド・ルイス
出演者

ジェイ・バルチェル
アメリカ・フェレーラ
ケイト・ブランシェット
F・マーリー・エイブラハム
音楽

ジョン・パウエル

 

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ヒックとドラゴン2(2014)

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あらすじ

落ちこぼれの少年ヒックとドラゴンのトゥースが運命的な出会いを果たしてから5年。人間とドラゴンが平和に暮らすようになったバーク島は今日もドラゴンレースで賑わっていた。しかしヒックとトゥースはレースには参加せず空を飛んで地図に無い場所を探していた。

 

感想

This is Berkで始まりThis is Berkで終わる、それだけでこの映画を観れて良かったです。以下ネタバレを含むので未見の方は注意してください。この映画で驚いたのは前作で「人は変われる」と言うことをテーマにしていたのに対し今作では「人は変われるけど一部例外はいる」とちょっと現実的なテーマを描いていたからです。この変われない人こそドラゴです。ヒックやアスティはドラゴを説得しようと意気込むのですがドラゴをしっているストイックやヴァルカは彼への説得は無駄だと言い放ちます。ヒックはそれでもドラゴの説得を試みますがその結果として父ストイックを失ことになります。最後のシーンで王となったフューリーとともにドラゴを海に沈めるのですがヒックはドラゴを助けようとせず最後に一瞥だけしてバークの民の方へ向かいます。一族を守るためためには時には残酷にならなければいけない、何でも乗り越えられると思っていたヒックがそうはいかない存在に直面するという描き方がちょっとリアルで怖かったです。ヒックと同様に観る側も精神年齢を上げていく必要があるように思います。

内容とは関係ないですが1つ忘れてはいけないのが本作が日本で一般公開されなかったことです。海外では評価だ高い映画でもアカデミー賞に引っかからない場合日本ではお蔵入りとなる映画がいくつもあります。この映画を反省として映画の配給制度も考える必要があるのかなとちょっと偉そうなことを言ってみます。

 

★★★★★★★★☆☆

 

監督

ディーン・デュボア
脚本

ディーン・デュボア
原作

クレシッダ・コーウェル
製作

ボニー・アーノルド
出演者

ジェラルド・バトラー
ジェイ・バルチェル
音楽

ジョン・パウエル
編集

ジョン・K・カー

 

 

 

 

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ヒックとドラゴン(2010)

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あらすじ

ひょんなことから宿敵のドラゴンと仲良くなったヒックは、バイキングとしての使命と自分の信念の間で悩んだ末、ある決断を下す。

 

感想

以下ネタバレを含むので未見の方は注意してください。長年の間殺し合いを続けてきたヴァイキングとドラゴンを通して相手の本質を見極めれば変わることのできる人間の姿を描いた映画だと思います。ある日偶然撃ち落としたナイト・フューリーとの交流を通して好戦的でなかったヒックの考え方は変わっていきます。アスティが教えてくれますがドラゴンと対峙して攻撃しようとしなかったのはヴァイキングの中でも彼だけでした。相手の本質を見ずに周りの風潮に合わせて起こっている社会問題をヴァイキングとドラゴンの間に描いていて同様の映画だと『クロース』が思い浮かびました。ドラゴンも自衛のためで人間と戦うことを望んでいないとヒックが説明しても案の定ヴァイキングの人々は理解してくれません。人々がドラゴンの本質を理解するのは巣を破壊してしまってヒックが片足を失ってからのことでした。シリーズを通してバークにはドラゴンが住み着いてるのですがこれはヴァイキングの人々の巣を破壊してしまったことに対する自責の念なのかもしれません。ドラゴンの巣の長が悪役の様に描かれていますがこの点だけは決して彼は悪役でもなんでもなく生物としての本能なのかなと一言いっておきたいです。とは言えそんなドラゴンとヴァイキングの関係なんて鑑賞後に考えたらよくてトゥースの愛らしい姿やヒックとの交流、空を飛ぶ自由な感覚を素晴らしい音楽と共に楽しめたらそれだけで満足なのかなと思います。ちなみにナイト・フューリーのトゥースはオオサンショウウオクロヒョウの姿を参考にしたらしいです、可愛い。

 

★★★★★★★★★☆

 

監督

ディーン・デュボア
クリス・サンダース
脚本

ディーン・デュボア
クリス・サンダース
ウィル・デイヴィス
原作

クレシッダ・コーウェル
製作

ボニー・アーノルド
製作総指揮

クリスティン・ベルソン
ティム・ジョンソン
ナレーター ジェイ・バルチェル
出演者

ジェラルド・バトラー
ジェイ・バルチェル
音楽

ジョン・パウエル
編集

ダレン・T・ホームズ

 

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キャロル(2015)

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あらすじ

1952年、クリスマスシーズンのニューヨーク。高級百貨店でアルバイトするテレーズは優雅な女性客キャロルに目を奪われ、憧れる。そして後日、ふとした成り行きでキャロルにランチに誘われ、彼女が愛のない結婚生活に終止符を打とうとしているのを知る…。

 

感想

1950年代のニューヨークで恋に落ちる2人の女性を描いた映画です。以下ネタバレを含むので未見の方は読まないでください。キャロルとテレーズの個性が確立されていたので2人の行動には感情があり、その感情を訴える演技に夢中になっていました。テレーズは決定を自分一人でできず常に誰かに誘われてついて行くことしかできませんでした。どこかその目にも感情が見られないようなテレーズがパーティーを抜け出して初めて自分からキャロルの元へ行くラストが印象的でした。キャロルは大人で自分の求めるものはありつつもそれによる周りの影響を理解できている女性でした。自分に合った香水、化粧、仕草を知り、いつもテレーズを誘うのはキャロルからでした。残された男達の事も考えてしまいますがルーニー・マーラの目とケイト・ブランシェットの手や口に説得力を感じてしまいました。それから車の窓枠を通して2人を写すショットは美しすぎますね。

 

★★★★★★★★☆☆

 

監督

トッド・ヘインズ
脚本

フィリス・ナジー
原作

パトリシア・ハイスミス『The Price of Salt』
製作

エリザベス・カールセン
ティーヴン・ウーリー
クリスティン・ヴェイコン
製作総指揮

テッサ・ロス
出演者

ケイト・ブランシェット
ルーニー・マーラ
サラ・ポールソン
カイル・チャンドラー
音楽

カーター・バーウェル
撮影

エドワード・ラックマン
編集

アフォンソ・ゴンサウヴェス

 

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1917 命をかけた伝令(2019)

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あらすじ

第一次世界大戦真っ只中の1917年のある朝、若きイギリス人兵士のスコフィールドとブレイクにひとつの重要な任務が命じられる。それは一触即発の最前線にいる1600人の味方に、明朝までに作戦中止の命令を届けること。
進行する先には罠が張り巡らされており、さらに1600人の中にはブレイクの兄も配属されていたのだ。
戦場を駆け抜け、この伝令が間に合わなければ、兄を含めた味方兵士全員が命を落とし、イギリスは戦いに敗北することになる―
刻々とタイムリミットが迫る中、2人の危険かつ困難なミッションが始まる・・・。

 

感想

全編を通してカットを挟まない長回し、その臨場感は他の映画にはなく、主人公2人と共に戦場を彷徨うような感覚でした。ただ、決して長回しだけがこの映画の魅力ではなく、夜の廃墟、桜の舞う川をはじめとする息を飲むショットの美しさにも感動を覚えました。非常に感想が短いですがこの映画はとにかく体感してくれとしか言えないです。テレビの画面で観るにはもったいない映画なので映画館の様な環境で鑑賞しておきたい映画です。

冒頭のサムとウィルのショットと最後のウィル一人のショットの対比もいいですね。(教えてもらって気づきました)

 

★★★★★★★★★☆

 

監督

サム・メンデス
脚本

サム・メンデス
クリスティ・ウィルソン=ケアンズ
製作

サム・メンデス
ピッパ・ハリス
カラム・マクドゥガル
ブライアン・オリヴァー
製作総指揮

ジェブ・ブロディ
Ricardo Marco Budé
イグナシオ・サラザール=シンプソン
出演者

ジョージ・マッケイ
ディーン=チャールズ・チャップマン
マーク・ストロング
アンドリュー・スコット
リチャード・マッデン
クレア・デバーク
コリン・ファース
ベネディクト・カンバーバッチ
音楽

トーマス・ニューマン
撮影

ロジャー・ディーキンス
編集

リー・スミス

 

 

 

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グリーン・ブック(2018)

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あらすじ

時は1962年、トニー・リップはニューヨークの一流ナイトクラブで用心棒を務めていた。ある日、トニーは天才黒人ピアニスト、ドクター・シャーリーの運転手としてスカウトされる。なぜか彼は差別の色濃い南部での演奏ツアーを目論んでいて…。

 

感想

1960年代、差別主義者で粗野なイタリア系白人トニー・リップと教養ある天才的ピアニストの黒人ドン・シャーリーが当時黒人差別の激しかったアメリカ南部を訪ねたと言う実話に基づいた作品です。ひょんな事からシャーリーの運転手となったトニーは黒人の相手をする事に抵抗を感じながらも酷い仕打ちを受けるシャーリーの姿を見て徐々に心を開いていきます。トニーのシャーリーに対する言動や仕草の変化が丁寧に描かれており、黒人に対する考え方が代わりながらも粗暴な一面は変わることの無いトニーはどこか憎めないです。家族思いで最後まで義理を果たす姿には父親らしい強さを感じました。一方で常に冷静でありながらも家族を持たないシャーリーも魅力的でした。トニーの代わりに手紙を描くシーンやフライドチキンを食べるシーンが印象的でした。実社会に潜む黒人差別を描きながらもどこか明るく気軽に鑑賞できるのが本作の魅力ではないかと思います。余談ですがトニーを演じるヴィゴ・モーテンセンアラゴルン役の人だとは全く気づきませんでした。

体型だけでなくイタリア訛りのキツい演技はお見事です。もう1つ余談です。日本で同時期に公開されたAlita、Spider-Verseと本作の全てにマハーシャラ・アリが出演しています。

 

★★★★★★★★☆☆

 

監督

ピーター・ファレリー
脚本

ニック・ヴァレロンガ
ブライアン・ヘインズ・カリー
ピーター・ファレリー
製作

ジム・バーク
ニック・ヴァレロンガ
ブライアン・ヘインズ・カリー
ピーター・ファレリー
クワミ・L・パーカー
チャールズ・B・ウェスラー
製作総指揮

ジェフ・スコール
ジョナサン・キング
オクタヴィア・スペンサー
クワミ・L・パーカー
ジョン・スロス
ティーヴン・ファーネス
出演者

ヴィゴ・モーテンセン
マハーシャラ・アリ
リンダ・カーデリーニ
音楽

クリス・バワーズ
撮影

ショーン・ポーター
編集

ポール・J・ドン・ヴィトー

 

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ブラック・クランズマン(2018)

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あらすじ

1970年代半ば。ロンはコロラド州コロラドスプリングの警察署で、初の黒人刑事として採用される。署内の白人刑事から冷遇されながらも捜査に燃えるロンは、ひょんなことから白人至上主義団体、クー・クラックス・クランへの潜入捜査を始めることになるが…。

 

感想

白人至上主義“集団”KKKに潜入したユダヤ人と黒人の警察官を描いた作品です。黒人のロンは新聞に掲載されたKKKの広告を目にし捜査を開始、電話での対応はロンが行い実際に組織に出向くのはユダヤ人のフリップが担当する潜入捜査には一触即発の緊張感に満ちた要素がありながらもどこかコメディタッチで重苦しさはないです。KKK内部の人間のユダヤ人や黒人に対する考え方だけでなく黒人視点の白人に対する考え方も伝えたいのだと私は感じました。一見痛快に思われるラストもその直後の燃える十字架や実際の映像を挟むことで彼らの行動は決してKKKの問題を根本から抹殺したのではないという無力感を感じさせます。“ルワンダの涙”にも見られる現状を見せることによる効果は私達に衝撃を与えるには十二分でありスパイク・リーの怒りを表した渾身の一作ではないかと思います。要所要所で流れる内に込み上げる感情の高まりを表したような音楽も魅力的でした。“風と共に去りぬ”や“グリーンブック”とセットでどうぞ。

 

★★★★★★★★★☆

 

監督

スパイク・リー
脚本

スパイク・リー
デヴィッド・ラビノウィッツ
ケヴィン・ウィルモット
チャーリー・ワクテル
原作

ロン・ストールワース『ブラック・クランズマン』
製作

スパイク・リー
ジョーダン・ピール
ショーン・レディック
ショーン・マッキトリック
レイモンド・マンスフィールド
出演者

ジョン・デヴィッド・ワシントン
アダム・ドライバー
ローラ・ハリアー
トファー・グレイス
音楽

テレンス・ブランチャード
撮影

チェイス・アーヴィン
編集

バリー・アレクサンダー・ブラウン

 

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君の名は。(2016)

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あらすじ

1000年ぶりの彗星の来訪を1カ月後に控えた日本。田舎町に暮らす女子高校生・三葉は、ある日自分が男の子になる夢を見る。一方、東京で暮らす男子高校生の瀧も奇妙な夢を見た。次第に、2人はお互いが入れ替わっていることに気づくのだが…。

 

感想

この映画に10点を付けてると映画に詳しそうな人から白い目で見られるきもしますが好きなものは好きなので仕方ないです。この映画を楽しめなくなったら童心を捨てていない自分でいられなくなってしまう気がします。新海誠特有の美しい映像はそれだけで観ていてうっとりします。体の入れ替わりを起点として2人の対比が描かれるシーンはありがちでしたが急に体の入れ替わりが起こらなくなったあたりからラストにかけての盛り上がりはRADWIPSの音楽もあってかは素直に面白かったです。何が良いのかと言われると段々相手の事が思い出せなくなる事ですね。私自身幼少期に初めて恋心を抱いた相手の名前を思い出せず、なんだか重なる部分がありました。ラストは期待通りに綺麗に纏まってくれたので良かったです。三葉と瀧2人のキャラクターのことを素直に応援できたからこそ最後に2人の再会のシーンは予想できるかもしれませんが感動しました。ここで感動すればいいのかと分かりやすい映画ですが鑑賞後に幸せな気分になれる映画は好きです。ロマンス映画は苦手ですがこの映画の2人が結ばれるまでには綺麗な理由付けがあってよかったです。

 

★★★★★★★★★★

 

監督

新海誠
脚本

新海誠
原作

新海誠
製作

川村元気
武井克弘
伊藤耕一郎
市川南
川口典孝
大竹圭二
製作総指揮

古澤佳寛
出演者

神木隆之介
上白石萌音
音楽

RADWIMPS
主題歌

RADWIMPS
前前前世
スパークル
夢灯籠
「なんでもないや」
編集

新海誠

 

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夜の大捜査線(1967)

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あらすじ

偏見と差別の根強いミシシッピーの田舎町。殺人事件が発生し、警官・サムは駅で列車を待っていた黒人・ティッブスを逮捕する。しかし、ティッブスはフィラデルフィアの刑事だった。切れ者のティッブスに署長のギレスピーは捜査の協力を依頼する。

 

感想

殺人事件を追う腕利きの黒人刑事とステレオタイプな白人至上主義の警察署長を描いた作品です。この映画の真価は公民権運動の盛んだった1960年代に公開された事にあると思います。北部では黒人の地位が見直されつつある中、南部には根強い偏見が残っており、黒人刑事ヴァージルは度重なる捜査の妨害を受けます。味方であるはずの警察を含め誰もがヴァージルを自分より下の人間として見ています。警察署長ギレスピーも例外ではなく、ヴァージルが凄腕の刑事だと理解しても強く当たっています。綿花農場で働く黒人、白人達のヴァージルに対するセリフなど当時の南部の現実を如実に再現した描写が生々しいほどにリアルでした。最後にギレスピーとヴァージルが握手する場面に救いを感じましたが、現実には固定観念や決めつけで解決されてしまう問題も存在するのでしょう。

 

★★★★★★★★☆☆

 

監督

ノーマン・ジュイソン
脚本

スターリング・シリファント
原作

ジョン・ボール
製作

ウォルター・ミリッシュ
出演者

ロッド・スタイガー
シドニー・ポワチエ
ウォーレン・オーツ
音楽

クインシー・ジョーンズ
撮影

ハスケル・ウェクスラー
編集

ハル・アシュビー

 

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