グラン・トリノ(2008)
あらすじ
クリント・イーストウッド監督・主演のヒューマン・ドラマ。朝鮮戦争の従軍を経験し、今は孤独に暮らす気難しい元軍人の男が、近隣に引っ越してきたアジア系移民の家族と交流することで、心の変化が訪れる。
感想
保守的な思想を持ち息子や隣人の行動に対して嫌悪感を抱く1人の老人を描いた作品です。イーストウッド演じるコワルスキーは最愛の妻を亡くし息子家族とも不和で孤独な生活を送っていました。隣に越してきた、彼が“イエロー”と呼ぶアジア系移民のタオとその家族との出会いを通して今までの自分を顧みるようになります。朝鮮戦争で多くの若者を殺した事に後悔を抱きつつも受け取った勲章は彼の最後の行動にこそ与えられるのでしょう。アメリカのありとあらゆる所で起きている人種差別や暴力といった問題を描きつつもその根幹には自分と異なる文化や思想を違うという理由で拒絶することの危うさがあるのではないかと思いました。(この映画でのチンピラのように到底受け入れ難い人間がいることも事実ですが)この映画を見てイーストウッドは民主党派なのだろうと思ったのですが彼は共和党派らしいですね。単にトランプ=レイシストと捉えるのは勉強不足なのでしょう。10年後に公開されていたならばもっと評価されたでしょう。これからもイーストウッドの一挙手一投足に注目していきたいです。
★★★★★★★★☆☆
監督
ニック・シェンク
原案
デヴィッド・ジョハンソン
ニック・シェンク
製作
クリント・イーストウッド
ビル・ガーバー
ロバート・ロレンツ
製作総指揮
ジェネット・カーン
ティム・ムーア
アダム・リッチマン
出演者
カイル・イーストウッド
マイケル・スティーヴンス
撮影
トム・スターン
編集
ジョエル・コックス
ゲイリー・D・ローチ
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