お嬢さん(2016)
あらすじ
1939年の朝鮮半島。支配的な叔父と、膨大な蔵書に囲まれた豪邸から一歩も出ずに暮らす令嬢・秀子の下へ、新しいメイドの珠子こと孤児の少女・スッキがやって来る。実はスッキは秀子の財産を狙う伯爵の手先だったが、美しく孤独な秀子に引かれてしまい…。
感想
1939年、日本統治下の朝鮮半島でのある一家の財産を巡って起こる事件を描いた映画です。以下ネタバレを含むので未見の方は読まないでください。
この映画はスッキ×藤原伯爵、秀子×藤原伯爵、スッキ×秀子の3つの策略で構成されています。第1部ではスッキ×藤原伯爵の策略から始まり、裏で秀子×藤原伯爵の策略が進んでいたことが明らかになります。しかし第2部において藤原伯爵に利用されたスッキと秀子の策略が明らかになります。この構図を理解すると第1部第2部と描かれた伏線に気づけるように思います。この映画では男性に虐げられた女性の力強さ、そしてあざむくことのできない愛を描いているように思いました。また本作はその映像の美しさでも評価できると思います。上月亭の和の美しさは日本人なら理解できるでしょう。スッキと秀子の逃避行のシーンを彩る音楽も素敵でした。R-18である点と上月の趣味が酷いと言う2点で若干人を選ぶとは思いますがまた素晴らしい韓国映画に出会えて嬉しいです。
どうでもいいですが同監督の『オールド・ボーイ』との共通点としてタコが出てくるというのを思いつきました。
★★★★★★★★☆☆
監督
パク・チャヌク
脚本
チョン・ソギョン
パク・チャヌク
原作
サラ・ウォーターズ『荊の城』
製作
パク・チャヌク
イム・スンヨン(シド・リム)
製作総指揮
イ・ミギョン(ミキー・リー)
出演者
キム・ミニ
キム・テリ
ハ・ジョンウ
チョ・ジヌン
音楽
チョ・ヨンウク
撮影
チョン・ジョンフン
編集
キム・サンボム
キム・ジェボム
価格:3,952円 |